日本の風土に適応した輸入住宅・その特徴、タイプと魅力

開放的な家

輸入住宅は、海外から輸入される建材を使用し、そのオリジナルの国や地域の設計思想に基づき建てられる家です。海外風の外見やインテリアが輸入住宅の特徴というわけではなく、重要なのはその設計思想なのです。輸入住宅は注文住宅とともに、個性的な家として注目されています。

その国、その地域の設計思想

山の中に建つ和モダンな家

日本の住宅は、日本の風土に合った、日本人が長年培ってきた設計思想により建てられます。海に囲まれている日本列島の家は、湿度対策が必須です。また、日本は地域により気候が大きく異なりますので、その地域独特の考え方により家屋が建てられてきました。それと同様の考え方が、海外発の住宅にも生きています。

輸入住宅の設計思想とは?

建築設計

輸入住宅の設計思想。それぞれの国や地域に、それぞれの思想がありますが、共通している点もあります。ひとつは「丈夫」であるということ。もうひとつは「ゆとり」があるということです。

頑丈なつくりの輸入住宅

海外発の住宅は、基本的に長持ちするように作られています。それは何代もの家族が住むことが前提となっているからです。そのため、家はひじょうに丈夫に作られています。

ゆとりある空間

海外発の住宅は、空間をゆったりとっていることが特徴です。家族がコミュニケーションをとりやすいよう、間取りも考えられているなど、日本の住宅とは少し正確の違う家づくりが特徴です。

輸入住宅の部材はどこから来る?

木材

輸入住宅の部材は、主にふたつの地域から日本にやって来ます。ひとつは北欧。デザインに定評のあるスカンジナビア諸国から。もうひとつは北米。アメリカやカナダからやって来る部材です。また、フランスやスペインなど、地中海沿岸の地域から輸入される部材も多くあります。部材は基本的にひとつの家用のものがパッケージで販売されることが多いようですが、複数の地域からの部材を組み合わせて作る家もあります。

北欧の輸入住宅の特徴

寒冷地で、冬は昼間も短い北欧地域。北欧の住宅の特徴は、寒さをシャットアウトする気密性と断熱性です。また、北欧の輸入住宅は木材を多用し、自然の温もりを感じられる他、あたたかい色使い、シンプルながらもデザイン性に富んでいることが特徴と言えるでしょう。

南欧の輸入住宅の特徴

フランスやスペインなど、南ヨーロッパから輸入される住宅の特徴は、さわやかな明るさです。地中海沿岸は温暖な地域として知られていますが、日ざしが強く、乾燥していることが特徴です。そのため、壁が日照りを吸収しないよう、特徴的な白色で塗られているのです。

北米の輸入住宅の特徴

北米発の輸入住宅はタイプが豊富です。アーリーアメリカンスタイルやジョージアンスタイルといった、イギリス植民地時代の特徴を持つ住宅の他、特に移民の国であるアメリカには、イギリスやスペイン、フランスなどの特徴を持つ家もあります。

アーリーアメリカンスタイル

アーリーアメリカンスタイルは、アメリカの開拓期のシンプルさが魅力のスタイルです。派手な装飾は使わず、落ち着きがあります。サイディングと呼ばれる外壁と、屋根から突き出るように設置されるドーマー窓がとても象徴的です。

ジョージアンスタイル

ジョージアンスタイルは、古き良きアメリカ南部の建築様式。18世紀のイギリスで用いられた主要な様式を取り入れた、威厳を感じさせる堂々としたデザインが特徴です。玄関を中心にした左右対称のデザインは、当時の富裕層がステイタスの証として好んだとされています。

輸入住宅・工法の特徴

内装工事

日本の家は、柱と梁を使って組んでいきますが、輸入住宅の多くは他の工法を採用しています。北米からの輸入住宅は、ツーバイフォー工法と呼ばれる工法が採用されています。この工法は、規格の決まった合板と角材を接合しボックス型のパネルを形成、さらにそのパネルを組み合わせることで住宅を支える構造になっています。

北欧の住宅でも、パネルを組み合わせることで屈強な家を作る、同様の工法がメインに採用されています。

日本の家が「線」で形成されていくイメージなら、海外の家は「面」で形成されていくイメージです。どちらも耐震性には定評がある工法ですが、ツーバイフォーでは、ルールに則り綿密に組み合わせることで地震に強い建物を作り、対照的に日本の家では、各部に補強を施すことで耐震性能をアップさせています。

海外では、その他に丸太を組んでいく工法や、柱と梁を使用した日本と同様の工法も使われています。

輸入住宅の優れた点

窓の多い家

デザインが素敵

輸入住宅は、海外に起源を持つ住宅。見慣れた住宅とは違う、視覚的にも映えるデザインで日本人を魅了します。輸入住宅は、扉や窓、そのパーツを見ても、独特のデザイン性を感じさせます。「かわいい」「おしゃれ」など、女性的な魅力もありますが、荘厳、レトロという、また別の顔を見せてくれるのも、輸入住宅ならではの魅力です。

また、輸入住宅は長く住み続けることを前提とした家です。そのため、デザインも基本的には派手さはありません。自然の温もりを感じさせる、包容力のあるデザインです。

地震に強い

自然災害の多い日本。2011年の東日本大震災のような巨大地震は、いつどこで起きてもおかしくないのが、この日本という国です。そこで気になるのが、地震の少ない地域の設計思想で作られる家は、耐震性に問題が無いのかということです。結論から言うと、輸入住宅の耐震性に問題はありません。それは、先に触れた工法「ツーバイフォー工法」による強固な造りが理由です。

1995年に発生した阪神大震災、先の東日本大震災でも、ツーバイフォー工法により建てられた住宅の多くが、補修の必要もほとんど無かったと言われているほどです。

気密性の高さ

日本に輸入される住宅の多くが、寒い国のものです。北米の大部分、そして北欧は、日本よりも厳しい寒さに晒される地域です。そのため、輸入住宅は断熱性や気密性を重視して作られます。これにより暑い夏も、寒い冬も快適に過ごせる家になります。しかし、この気密性の高さは、湿気の多い日本では少々オーバースペックとも言えます。

日本における輸入住宅

リビングとキッチン

輸入住宅が日本で人気を見せ始めたのは1980年代です。先にご説明したツーバイフォー工法が日本でも一般的な工法として使えるようになったからです。1990年代からミレニアムにかけて、円高をバックに多くの輸入住宅が日本に入ってきました。

海外の設計思想でも、日本に合うよう調整

山の中の家

輸入住宅は、北米や北欧、南欧などの地域独特の設計思想により作られる家ですが、日本で建てられる以上、当然、日本の風土に適合するように調整され、建築工事が行われます。

北欧スタイルの住宅は気密性が高く作られますが、湿気の多い日本の気候に合わせるためには、通気性を確保することも求められます。

海外と日本の生活習慣の違いについても当然考慮されています。通常、日本では家の中でも土足という生活はしません。海外では土足で暮らす地域も多いのですが、そこは当然ながら日本の生活に合わせて設計されています。また、輸入住宅だからといって、すべての部屋を洋室にする必要もありません。住む人の希望を取り入れて作ることができるのも、輸入住宅の魅力です。

輸入住宅・末永く住める家

北欧住宅

輸入住宅は、アメリカやヨーロッパなど、特定エリアの設計思想に基づき建てられる家です。海外の住宅は、一般的な日本の住宅とはひと味違う、少々のレトロ感を漂わせる、シンプルなデザインが目を楽しませてくれます。また、家族が何代にもわたり住み続けることを前提とした、丈夫な造りも大きな魅力です。